読書日記及び過去の読書         〆(・_・ )メモメモ


by merrygoround515

『憑依』 吉村達也

憑依‐HYOU・I
吉村 達也 / / 角川書店
ISBN : 4041789869
スコア選択: ★★★




「私には、手足胴体をバラバラにされた女の子の霊が憑いているの」
岡本龍一は、夜の六本木で知り合ったばかりの月舘未知子から、
信じ難い話を聞かされた。
そして目の前で実際に起きる憑依現象!
死者が取り憑いた彼女から「私を殺したのは、あなたのお父さん」と
告げられ、驚愕した龍一は父の正晴を問いつめた。
すると、意外にも父は二人の女性の惨殺を泣きながら白状!
理由は語らぬまま、次の標的は未知子で、
その運命はもう変えることができない、と語った!  <書き下ろし>


うーん、ある意味、新鮮で面白かった。
過去、読んできたホラー作品は、
殺人者や殺人鬼、猟奇殺人のようなものばかりだったので
「霊」が操るホラーは新鮮だった。

この作品のネックは「生霊」。
「生霊」は死者の霊が取り憑くことより、更に恐ろしいのだそうだ。

ホントに怖かった。
狂人的で精神異常者のような犯罪は、理解できない世界。
よって、避けることも、逃げることもできない、怖さ。
異常なまでの執着に、ゾーっとしっ放し。
「生霊」の圧倒的な力には、生身の人間は敵わないのね。

吉村氏の描く世界には、何気にリアルさがある。
「霊」の存在は否定しないが、霊感もなにもない私には、
もしかしたら、どこかで起こりうることなのかもしれない…
と、そんな気にさせられた。
実際、霊感がないことに、そっと胸を撫で下ろしたほど。

『不幸な人間は、幸せの最期をいつまでも覚えている』
読めばこの意味が、この辛さが分かります。  こうはなりたくないが。

恋愛を始める人も、結婚を考えてる人も
ある意味、考えさせられる一冊になると思う。


作品には、かなり好き嫌いがあるかも知れないが、
本書だけに言えることではないので。
「生霊」による、異常な思考の恐怖を体験したい方には、オススメ。
[PR]
by merrygoround515 | 2007-05-09 10:33 | Book