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by merrygoround515

『誘拐症候群』 貫井 徳郎 症候群三部作 その②

誘拐症候群 (双葉文庫)
貫井 徳郎 / / 双葉社
ISBN : 4575507792
スコア選択: ★★★★



三人のメンバーを率いる環敬吾の特殊工作チーム。
必殺仕置き人!
第二部になる本書は、インターネット社会を
裏舞台に事件が繰り広げられます。

今回は、托鉢僧の武藤隆が、のっけから主役を務めています。
序盤、環氏が出てこないので、アレ?と
少し淋しい気持ちになってしまった。

武藤くんが個人的に(チームとは無関係)
巻き込まれる事件は、誘拐事件。
それに平行して、環チームが請け負う事件が、
またまた連続した誘拐事件。
今回、武藤くんはチームには参加しません。
自身が係わった事件をチームとも離れ、
単独で捜査します。
托鉢僧の寡黙な姿とは違う、熱い男になっています。

武藤くんの追う事件は、本編の軸をずーと進み続けます。
メインのストーリーだと思い込んでしまうほど。
その実、裏側でチームの追う事件がバンバン展開されています。
重層的に語られていく様子から、
物語りの展開に複雑に絡み合いはじめ…興味津々!

簡単な内容は、
ある官庁に勤務する<ジーニアス>という一人の知能犯が
インターネットを巧みに操り、連続した誘拐事件を起こす。
この連続性は、世間をも騒がせます。
<ジーニアス>はHPを開設する若者を
ターゲットに小口誘拐を繰り返す。
正体不明のハッカーなのか?
その目的は?   その手口は?  

<ジーニアス>と環氏とが直接対決するわけでもないのに、
ハラハラさせられます。
<ジーニアス>の手口、すごいです。
(作者がすごいいのですが)
<ジーニアス>を追い詰める、環等のやり方がこれまた、すごい。
官庁に籍を置く、高~いプライドを持つ犯人を
足元から、何というか…
こう、エイヤーっと投げ飛ばす感じでやっつけるの。
楽しめます!爽快感たっぷりです。

チームの人間模様も、第一部同様、
具体的に描かれていて、いい感じ。
武藤くんの救い方♪にも環氏の人格が
はっきりと出ていて、私にはいい解決でした。
賛否両論あると思いますが。
二つの事件、二つのストーリーを存分に味わえます。
終盤の環vs武藤のバトルで、
人の死についても少し考えさせられました。

環派と断言する私をお嫌いになる方もいるかもしれないわ。


現代版必殺仕置き人!お薦めです。
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by merrygoround515 | 2007-07-18 22:23 | Book