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読書日記及び過去の読書         〆(・_・ )メモメモ


by merrygoround515

『贈る物語 Mystery 』九つの謎宮 ☆三部作その①☆

贈る物語 Mystery (光文社文庫)
綾辻 行人 / / 光文社
ISBN : 4334741436
スコア選択: ★★★★★






※まず、三部作について。

「贈る物語」と題されたアンソロジー・シリーズ♪
綾辻行人氏による“Mystery” 
瀬名秀明氏による“Wonder” 
宮部みゆき女史による“Terror”
この三作品は、2002年の初冬に光文社より三作同時期に刊行された。
クリスマスに充て込んで…(苦笑)
セット販売も(豪華ボックス入)されたが…現在は入手困難らしい orz

本書は昨年の文庫落ち時に購入し、一気に読んだもの。
2006年10月・11月・12月に前述の順でそれぞれ文庫化になったのです。。
文庫の特徴は…
副題が付いたことと、文庫版のあとがきなどが追加されたことかな。
そういえば、四年前の出版のきっかけは、宮部女史の発案だそうです。
やりますね~王女さま♡

綾辻氏の文庫版あとがきによると(三作とも、文庫版のあとがき♪好き)
宮部女史がホラー系、瀬名氏がSF系、綾辻氏がミステリー系の分担で
『贈る物語』を編んでみようという話になったそうです。
編纂方針は、
「あまり本(小説)を読まなくなったと云われている若い人たちに、
もっといろいろな小説の面白さを知ってもらいたよね」と、真摯な願いから。
なんという方々でしょう! 頭が下がります。m(_ _)m
間違いなく、素晴らしい作品と、出会わせてくださるんですよ。 
王女様は女神様だわ♡

2002年12月の単行本刊行当時、
友人のY子が彼女の父親へ誕生日プレゼントとして、このセットを贈りました。
刊行は11月でした。
その話を聞いた時、それは良いわね!と、見習うことにしたの。
私の父も翌年すぐ誕生日が訪れることから、真似をしようと思ったのだ。
だが、残念なことに…
父の誕生日の数日前に、息子の誕生日がありまして、へへ;
父への贈り物の件は、頭からキレイさっぱり消えてしまいました。 ∴∵ゞ(゚ε゚ )ブッ

実家の父は、いつ眠っているのか…家族の誰にも分からない人。
訳あって、昼と夜二つの違う職に就いている。
夜の勤務では、仮眠もあるのだが…。なかなかねぇ。
ただでさえ、毎日睡眠不足のはずなのに、その読書量が尋常ではない。
お陰で若い頃、帰省すると、単行本を見繕って拝借できた。
返さないけどね~(笑)
父曰く、読了したものは「いらん」のだそうだ。 ルンルンo(*^▽^*)o~♪

この父、学生時代の娘に何か小包を…となると、図書券とビール券。
(商品券はなかったなぁ)
それから父のお薦め本が平均5冊入っていたわ。
新刊で購入してくれるので、有り難いのですが。それが年に1回よ。
って、気が利かないでしょ? 4年間で4.5回でしたね、多分。
一人暮らしの身とすれば…
お米や乾麺類とか、いろいろ生活上必要なものがあるでしょう?!
書籍の重量でも送ってくださるのなら、缶詰(蟹ね)や油とか、漬物とかさぁ~。 
食糧品や生活必需品の類を、送って欲しかったわ。(笑)

でも、今思うと
父が必ず新刊を送ってくれたことは、考えた上のことだったのかもしれない。

通常、父の読了本は、私が気に入らなかったとしても…売れないのよ。
父、読み始めるまえに、カバーと帯を外して、ゴミ箱へ入れちゃうの。ポイっ。
実家の書庫の本、み~んな裸んぼ!場末の図書館みたい。探し辛いのよぉ~。
若い頃から何回言っても、治らなかった。
きっと長年ポイッばかり繰り返しているから、癖になって染み付いているのね。
あー!勿体無い! ホント、罰当たりな人。

だから、送られてきた新刊本は、
読了後の私が「手元には、い~らない」って思ったら………そう!
売りに行けたのです(爆)
アハハ(*´∀`*)oO(新刊の単行本ですからぁ♡)

当時と違って今はメールがあるので、父ともたまに、やり取りします。
まぁ、ここ数年は、孫宛のメールばかりですが。フフフ
相変わらず、カバーも帯も…即効でゴミ箱だそうですよ。┐(-。ー;)┌ヤレヤレ
読書好きの父に対して、一つ残念な記憶がある。
森博嗣氏にはまってくれなかったこと。(;;)
10数年前、張り切って「F」を薦めたのに…
「うーん。なんかなぁ。」 だって。合わない人がいるのね。 ふん! 
あれ~?何だっけ? 違うじゃん!『 贈る物語 』 だった。  
ゴメンナサイ。


実は、
本書 『 贈る物語 Mystery 九つの謎宮 』 については、
もう読んでいただくしかない。
何も説明や感想を並べる必要がないの。とにかく、読んでください。m(_ _)m
なので…綾辻氏の「はじめに 本格ミステリーへの誘い」から抜粋します。
以下、ご一読ください。 綾辻氏からの誘惑がいっぱいですよ♪


本書『贈る物語 Mystery 』は、
僕こと綾辻行人が少年の頃からこよなく愛しつづけているミステリー
──中でも特に「本格ミステリー」と呼ばれている小説──の豊饒な魅力を、
一人でも多くの皆さんに伝えたいと願って編んだ、いわば「本格ミステリー入門書」的な
アンソロジーです。古今東西の名作から綾辻が選んだ本格ミステリーの短編九編、
ここには収められています。本の趣向として、それらを五つのグループに振り分けて
配置してはありますが、無視してどのような順番で呼んでいただいたとしても
面白いこと請け合い、の傑作揃いです。自分が書いたものではなく、
自分もまた単なる一読者として読んで面白かった作品ばかりであるからこそ、
ためらいなくそうお勧めできるわけです。

面白い物語によけいな能書きは要りません。
どうぞごゆっくり、たっぷりとお楽しみくださいませ。

  ~~~中略~~~

先にも記したとおり、この本はそんな「本格ミステリー」の「入門書」となることを
めざして編まれたアンソロジーです。従って、収録作の選定・編集にあたっては
まず、おもな対象として次のような読者を想定しました。

1 「小説を読む」という行為にあまり慣れ親しんでおらず、
 なおかつ、これまであまり本格ミステリーというものに興味を
 持ったことがない人。
2 マンガやアニメ、ドラマその他のメディアで本格ミステリーとは
 接してしるものの、小説ではあまり読んだことがない人。
3 最近の日本の、いわるゆ「新本格」系の作品は読んでいるが、 
 それ以外の本格ミステリー作品には手を出しかねている人。読みたいとは
 思うけども、何から読んだらいいのかよく分からないという人。

1 に該当する方は、
 騙されたと思ってとにかく収録作を読んでみてください。 ~略~
 「驚き」が待ち受けているはずです。  (驚き=結末の意外性)
2 に該当する方は、
 すでに本格ミステリーの面白さの一端を知っておられるわけです。  ~略~  
 小説という「元々の形」でそれを読むことによってきっと、これまで
 気づいていなかったような幅や奥行きのある楽しみ方を発見されるはずです。
3 に該当する方は、
 できればぜひ、並べられたとおりの順番で収録作を読み進めていただきたい
 と思います。 ~略~ この本との出遭いをきっかけに、内外を問わず、
 もっといろいろな作家の作品に手を伸ばしていただければ、と切に願います。
       ~~~中略~~~

どうぞごゆっくり、たっぷりとお楽しみくださいませ。
 




※最後に、収録作品九作のタイトルを。


  『暗黒の館の冒険』 エラリー・クイーン
  『黄色い下宿人』 山田風太郎
  『密室の行者』 ロナルド・A・ノックス
  『妖魔の森の家』 ジョン・ディスクン・カー
  『長方形の部屋』 エドワード・D・ホック
  『カリバリズム小論』 法月綸太郎
  『病人に刃物』 泡坂妻夫
  『過去からの声』 連城三紀彦
  『達也が笑う』 鮎川哲也




三部作アンソロジー♪第二作目、
瀬名秀明氏による 『 贈る物語 Wonder 』 は……
また明日、もしくは夜にでも。




ミステリー好きさん♡ミステリーに少なからず興味をもたれた方♡
本書!最高の入門書です( v^-゜)イエィ♪

どうぞごゆっくり、たっぷりとお楽しみくださいませ。
by merrygoround515 | 2007-02-08 11:40 | Book