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by merrygoround515

『掌の中の小鳥』 加納朋子著

掌の中の小鳥 (創元推理文庫)
加納 朋子 / / 東京創元社
ISBN : 4488426034
スコア選択: ★★★★★




小粋なカクテル・バー<エッグ・スタンド>
常連達と女性バーテンダーの泉さんによって
魅力的な空間と時間が演出されています。
彼女の元を訪れる主人公の日常が、何ともイイ雰囲気。
主人公は圭介。 それから紗英。
彼らの出会いから物語は始まりました。

掌の中の小鳥
桜月夜
自転車泥棒
できない相談
エッグ・スタンド

以上、全5編の連作短編集です。

断言する。
この物語は「ミステリィ」ではありません。
「恋愛小説」です。
(とはいっても、ミステリィ色満載です)

人の成長には、時間を要します。
主人公の成長過程が、実に上手く、綴られています。

あまり多くを語る必要はない作品ですね。
読んでください。貴方の心は、癒されます。

印象に残ったのは、第一話目の中の賢者の話。

子供が手の中に一羽の小鳥を隠し持ち、
賢者に問う。
「手の中の小鳥は生きているか、死んでいるか?」
もし賢者が「生きている」と答えれば、
子供は小鳥を握り潰す。
「死んでいる」と答えれば、小鳥は掌から舞い上がる。

タイトル「掌の中の小鳥」は、このお話からです。
さて、子供のこの問いに賢者はなんと答えたか…
その意味を含め、是非、本書を読んでお確かめください。

答えはいつだって自分の掌の中にあります。
そう、自分自身の中に。

私の中で加納作品「BEST3」に入りました。
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by merrygoround515 | 2007-10-19 14:21 | Book