読書日記及び過去の読書         〆(・_・ )メモメモ


by merrygoround515

『桜宵』 北森鴻

桜宵 (講談社文庫)
北森 鴻 / / 講談社
ISBN : 4062753693
スコア選択: ★★★★






昨夜、疲れていたのですが…
まだ眠るには少し早いかな?と感じていたので
何の気なしに、手にしてしまった、本書。
いやはや、なんとまぁ、気付いたら読了してしまった^^;

ビア・バー 「香菜里屋」シリーズ 第二弾。 全5編の連作短編集。 
今回は、とにかく料理が素晴らしかった。  流石は北森氏。 


特筆したい見所は、
マスター工藤の友人であり、旧知の仲であるバーマン香月圭吾の登場です。
≪バー香月≫を営む香月は、自らの店を「プロフェッショナル・バー」と標榜しているのだ!
第四話「旅人の真実」に登場します。
でも、この二人は、いつから、どんな友人なのやら… 
具体的にはされていないので、さっぱり分からない;;
今後の作品で明らかになるのかしら? 興味津々です。



「十五周年」  常連客、タクシー運転手の日浦映一の話。
故郷(花巻)で贔屓にしていた居酒屋の15周年パーティーに招待された日浦。
しかし、知った顔もなく、居心地も悪い。
5年前に故郷を離れた自分が、なぜ招待されたのか・・・ 
常連の東山も同様な披露宴に招待されて、首を捻っていた・・・

「桜宵」   新座署の神崎守衛の話。
亡くなった妻・芙佐子の残した手紙を見て、一人「香菜里屋」をたずねる。
亡くなった妻からの最後の手紙、そこには
最後のプレゼントは「香菜里屋」に用意されていると、記されている・・・
5年前の事件の容疑者・高任由利江の不思議な行動の話しになり・・・
桜飯に託された妻の想いとは・・・         感動を誘います。

「犬のお告げ」  常連客、際波美野里と石坂修の話。(修は東山の甥っ子)
修の会社の人事、湯浅部長が≪悪魔のリストランテ≫と異名をとるリストラ要員選びの
ホームパーティーを毎週開いているらしい。
部長宅の愛犬に、噛まれたらリストラという恐怖のホームパーティーらしい。
果たして修のところにも招待状がやってきたが・・・
シャンパンを抜くタイミングといい、銘柄といい(笑)、工藤さん!素敵だわ。
お二人の幸せを、心から祈ります。

「旅人の真実」   広末貴史(飛び込み客)の謎を常連客のライター・七緒が調べるお話。
突然やってきて「金色のカクテル」を依頼し、満足せず捨てぜりふを吐いて去っていく男。
一人の男の悲劇的な結末でした。依存って、怖いなぁ。
「黄金のカクテル」を追い求める青年の謎よりも、先に記述した、二人のバーマンの関係の
方がずっと、気になります・・・^^;

「約束」   日浦の店での、工藤の話。
年末に、「香菜里屋」の水まわりの工事を行うことになり、休暇をとることにした工藤。
工藤は、花巻の日浦の店「千石」をたずねる。そのまま工藤は助っ人に入ることに。
ある日、ベストセラー作家の土方と古い知り合いの女性がやってきた。
聞くと、二人は10年ぶりの再会で、たった一つの旅の思い出、それがこの店だったらしい。
締めくくりにあえて充てたのか、とてもインパクトの強い作品。 悪意の極み。

「困るのです。わたしの作る料理に、調味料以外のものを入れられては」
物静かな、工藤の口から、思いのほか放たれた力強いセリフに・・・
この後の激しい口調に…  胸がスッとしました。



さて、次は 『蛍坂』 ですね。 ちゃんと食後に手にします^^;
[PR]
by merrygoround515 | 2008-01-28 12:40 | Book