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by merrygoround515

『明日の記憶』  荻原浩

明日の記憶 (光文社文庫)
荻原 浩 / / 光文社
ISBN : 4334743315
スコア選択: ★★★★







本書は、映画化にもなりました。
好きな作家であり、文庫落ちを心待ちにしていた作品でした。 
昨年秋、文庫落ちになり、喜び勇んで購入しました。
が、いざ入手してしまうと、満足してしまって・・・。
知らぬ間に、積読の仲間入りをしていましたorz


怖い。 記憶を失くすことほど怖いことはないかもしれない。

人間関係は、記憶がなければ成り立たない。
全ての感情も記憶があるからこそ、持てるもの。
そして、愛しいと思うことも、やはり記憶があるから。
これまで積み重ねてきた、人生そのものが、
徐々に欠落していき、記憶から消えていく恐怖を、
主人公の一人称で、抑えめの筆致で描かれていました。
とても読み易かった。 1時間半弱で読了していました。

広告代理店の営業部長である主人公・佐伯雅行(50歳)が、
“若年性アルツハイマー病”に罹り、日に日に悪化していく過程を、
職場や家庭、趣味の陶芸教室など、
日常生活の全体から、リアルに描いたものである。
アルツハイマー病の恐さを、否応なしに知らされました。
働き盛りの主人公・佐伯と、その妻・枝実子。娘夫婦…。
当事者のみならず周囲の計り知れない苦悩が、痛々しく辛い。
 
作中で描かれる、主人公の日記(備忘録)においても、
病気の進行過程を如実に描写しています。
あまりにリアルで…身につまされ、痛かった。

ラストは、そうですね… 
作品として見ると、哀しくもあるが、素敵だと、感じました。
グッときます。

この作品、映像化の方が、面白いかもしれない。
DVD借りてみようかなぁ。



※第18回山本周五郎賞受賞作。
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by merrygoround515 | 2008-01-29 15:51 | Book