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by merrygoround515

『MAZE』 恩田陸

MAZE (双葉文庫)
恩田 陸 / / 双葉社
ISBN : 4575509086
スコア選択: ★★★★






アジアの西の果て、白い荒野に立つ矩形の建物。
いったん中に入ると、
戻ってこない人間が数多くいると伝えられている。
その「人間消失のルール」とは?
謎を解き明かすためにやってきた4人の男たちは、
果たして真相を掴むことができるのか?
異国の迷宮を舞台に描かれる、幻想的な長編ミステリー!
(「BOOK」データベースより)



舞台設定、登場人物、背後関係、
現地での一週間という時間の流れ…
とにかく、上手い。 恩田ワールド満開だった。
導入部分から、神秘な古代ミステリィかと思いきや、
すーっと現代に遡り…
もしやファンタジィ?って展開も感じられるんだ。
そして、主人公によって、
謎解きが繰り広げられ、あっという間に夢中になった。

その雰囲気しかり、展開の適度な速さも実に魅力的。
謎がもたらす影響の濃さには、ただただ、びっくり。
ページを捲る手が、途中で止まらないんだもの。
正に、一読巻措く能わざる、だった。

この作品は、ラストに何かが起こるタイプではなく、
読中にこそ、醍醐味がある。
読んでいると次々謎解きに関連した状態が浮かび上がり、
知らぬ間に、物語の世界に入り込み、そして──
最後まで抜けられないのだ。

最初から最後まで面白い上に、
読み進む速度が変わらない作品も珍しい。

「存在しない場所」「あり得ない場所」といわれた白い建物。
その建物の歴史と不思議を、是非堪能してください。

しかし、「豆腐」とは上手いネーミングですね(笑)
イメージし易いし、親近感が持てる(笑)。
個人的に気になったのは、
恵弥と双子の妹の和見。欲を言えば、その姉たちにも興味がある。
何かの作品へ特別出演はないのだろうか。
恵弥と満だけでも、また会いたいなぁ。


読後、
読中のハラハラドキドキ&ワクワク感が
すーっと消え、全体にサラッとした感覚が残った。
その理由がすぐには解らなかったのだが、
一晩経ってみて、何となく解った(苦笑)。
どうやらストーリーそのものに無理があるからだね。
全く現実的ではない、からでしょう。
そこに、ラストの微妙な結末が加わって、
全体を軽い感じにしたのだと思う。

でも、恩田ワールドを堪能できる作品。
読んで損はない、よ。
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by merrygoround515 | 2008-04-07 13:19 | Book