読書日記及び過去の読書         〆(・_・ )メモメモ


by merrygoround515

カテゴリ:Book ( 159 )

クレオパトラの夢 (双葉文庫)
恩田 陸 / / 双葉社
スコア選択: ★★★★





シリーズ第一作「MAZE」で非凡な才能を見せた神原恵弥。
その彼が北国のH市を訪れた。
不倫相手を追いかけていった双子の妹の和見を連れ戻すためだが、
もう一つ重大な目的があった。
それはH市と関係があるらしい「クレオパトラ」と呼ばれるものの正体を掴むこと。
人々の思惑や駆け引きが交錯するなか、恵弥は何を知ったのか。
粉雪舞う寒空に広がる、恩田陸の無限のイマジネーション。
(文庫本、裏表紙より)


『MAZE』の続編。(と言っても、前作との関連性は全くなし)
神原恵弥のスピンオフって感じの作品。

う~ん、スコア④をつけましたが、甘いかな。
恵弥に会える!と喜び勇んで購入し、
殆ど恵弥と和見の物語だと知り、大喜びで手にした。
結果からいうと…
とにかく、「クレオパトラ」の設定に無理があると思う。
ネタバレになってしまうので記さないが、
もっともっとスケールの大きい物語にすべきモノだ。
また、恵弥の特殊能力の扱いも低レベルな気がする。
どうやら彼は、ハンターの腕は確かかもしれないが
探偵としては三流。 向いていないわね(笑)
彼の推理を、十分に楽しませてもらっていたが
実際の真相は違うんだもん。 
でも、キャラ的には、大好き。 
容姿端麗、頭脳明晰、腕っ節も強い、オネエキャラ。
超格好イイ男前なのに、口から出るのはオネエ言葉。
見た目とのギャップが、恩田さんの筆致により
リアルに浮かんで楽しめました(笑)。
でもってこの恵弥の魅力的なキャラが、
本書のスコア④の、一番の理由でもある。

どうしても恩田さんには多くを期待してしまう。
ミステリィだと信じて読み進んだが、
まさかこんなドラマのような展開が続くとは。
やはり期待をするのなら、満じゃないと、ダメなのかしら。
でもまぁ、本書はミステリィではない、と認識すれば
面白かった気がする(苦笑)。
如何せんラストは、勿体無さ過ぎる。

私にとっては、
万人へのオススメ作品、とは、言えない。


う~ん、次言ってみよう! あはは
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by merrygoround515 | 2008-06-09 09:34 | Book
七回死んだ男 (講談社文庫)
西澤 保彦 / / 講談社
ISBN : 4062638606
スコア選択: ★★★★






どうしても殺人が防げない!? 
不思議な時間の「反復落し穴」で、
甦る度に、また殺されてしまう、渕上零治郎老人──。
「落し穴」を唯一認識できる孫の久太郎少年は、
祖父を救うためにあらゆる手を尽くす。
孤軍奮闘の末、少年が思い付いた解決策とは? 
時空の不条理を核にした、本格長編パズラー。
(「BOOKデータベース」より)


「あたしを信用していただけますか?あたしがあなたの話を
全部信じているというまさにその事実を信じていただけますか?
~略~
本当に心の底からあなたの話を信じているとそう信じていただけますか?
あなたの話を信じているからこそあなたの疑問をあたしが解明できたのだと?」
――友理絵美

感服。
このセリフは、もう完璧にストライク。あはは
このセリフを読めて、物語の本筋の謎解きなど
どうでも良くなってしまったほど。
謎解きと愛の告白とが一緒になってラストを迎えるなんて。
ドラマチックな結末に、気分爽快でした。


この作品が万人受けするのは
ひとえに、とってもシンプルなSF設定だからだと思う。
何しろ設定がユニークなのである。
“同じ日を九回繰り返す”という体質を持つ青年が
祖父の死をなんとか撤回しようと奮闘するSFミステリー。
そう、それが全て(笑)
登場人物も実に簡略化されており、コメディタッチ(違う?)。
何回も生き返るのだから、
もちろんタイムループものですが、(ワープはしません)
何故?とか、事の理由は「体質」の一言で終わり。
文体や話の進むスピードもスッキリしていて読み易く、
殺人事件の描き方さえも軽~く感じられて、コミカル。
最後になって、じっくりと謎解きを楽しむ作品ですね。


とにかく
この、“同じ一日を九回繰り返す”という説明だけで
十分に、物語を想像し易く、結果、全てに納得できる。

ただ、個人的には期待過多でした、ね。
謎解きを聞いても(読んでも)、それほど驚かなかった。
答えのシンプルさが、かえって無感動に繋がったみたい。
素直さが足りないのかしら…。

でもまぁ、誰でも楽しく読める作品という事は、
間違いないですよ。
読み出したら面白くて止まらないし。
読み易いから、あっという間ですし^^;
誰にオススメしても間違いのない作品です。




信じられないことに、
本書は、日本推理作家協会賞の候補になっていたんですね。
こんなにもコメディ要素のある作品で…受賞は無理でしょー。
と誰しも思うところですが。
案の定、一抜けだったみたい。トホホ
まぁ、他の受賞作を含む候補作が、
京極氏の『魍魎の匣」』 梅原氏の『ソリトンの悪魔」』 
真保氏の『ホワイトアウト」』 香納氏の『梟の拳』 ですよ。
これでは、相手も悪かったといわざるを得ない(苦笑)


次の西澤氏は『麦酒の家の冒険』です。
どんな物語なんだろう。 楽しみだわ。
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by merrygoround515 | 2008-06-06 15:37 | Book
Story Seller (ストーリーセラー) 2008年 05月号 [雑誌]
/ 新潮社
スコア選択: ★★★★★






本作は書籍ではなく文芸誌である。

マイミクさんの記事から
小説新潮の別冊である本誌の存在を知り、
急いで書店へ。しかし、3軒回ったが売り切れ状態。
田舎は入荷冊数自体が少ないのだ;;
仕方が無いのでネット注文。
注文の翌日に届きました\^○^/
始めから注文してしまえばよかった(笑)

何としてでも読まなければ、
と思った一番の理由は、豪華な執筆陣。
伊坂幸太郎、近藤史恵、有川浩、米澤穂信、
佐藤友哉、道尾秀介、本多孝好の七名!(作順)
ほぼ全員、好きな作家で編まれた作品集だなんて
そうそうあるものではない。

特に伊坂氏&近藤女史は
先日の本屋大賞1位と2位の受賞作家であり、
話題性抜群!売切れてしまうのも無理が無い。
(何よりも安いしね。¥780円なんだもの)

私の陳腐な作品紹介など意味が無い。
読むべし。 一作たりともハズレ無しです。

とりあえず…
未購入の方は、早急に書店で手にとってほしい。
まぁ、見つけたら即買いがオススメですが。



私は、誌名と同タイトルの作品
「ストーリー・セラー」(有川浩)が一番好き。
悪いが号泣したわ。 あはは
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by merrygoround515 | 2008-05-29 11:50 | Book
心霊探偵八雲  赤い瞳は知っている
神永 学 / / 文芸社
ISBN : 4835583442

心霊探偵八雲(2)
神永 学 / / 文芸社
ISBN : 4835591046

心霊探偵八雲 (3)
神永 学 / / 文芸社
ISBN : 428600001X

心霊探偵八雲 (4)
神永 学 / / 文芸社
ISBN : 4286000087

心霊探偵 八雲(5)
神永 学 / / 文芸社
ISBN : 4286000028






ママ友Yちゃんにお借りしました。
先ず、一巻から三巻をお借りしたのですが、
すぐに手にしたのが 良かったのか悪かったのか… 
その日のうちに三冊読了ww
即効で連絡させていただき(笑)
既刊分の残り、四巻~七巻をお借りしました。\^○^/
Yちゃん、いつもどうも有り難う!

素直に、面白かった。と言いたいww
自分が若返った感じがします。


私自身が読み進んでいた中で
区切りだと感じたのが、五巻だったので
一先ず一巻~五巻の内容紹介を記述します。


【内容紹介】 BOOKデータベースより

『心霊探偵 八雲』 赤い瞳は知っている

大学生の斉藤八雲は生まれつき左眼が赤く、その眼で霊を見たり、
会話をすることができる不思議な能力を持っていた。
そんな彼に、ある日、同じ大学に通う晴香が
「キャンパスのはずれに建つ廃屋を調べてほしい」と相談をもちかける――。
廃屋で起こった幽霊騒動と女子大生の監禁殺人事件を描いた「開かずの間」をはじめ、
交通事故が多発するトンネルの謎を追う「トンネルの闇」、
そして自殺偽装の殺人事件に晴香が巻き込まれる「死者からの伝言」を収録。
巧みなストーリー展開の新感覚ミステリー。
(本書は2003年1月刊行の『赤い隻眼』のリニューアル版)


『心霊探偵 八雲 2』 魂をつなぐもの

あの八雲が帰ってきた! 今度は晴香が危ない! 
次々と起こる不可解な殺人事件。犯行の動機は? 真相は? 
そして、川に出るという少女の幽霊とは……。
何と、晴香が川の中から突き出された手に足首を掴まれ、
そのまま川に引きずり込まれてしまった。
彼女の運命は、そして八雲は事件を解決できるのか──。
生まれながらの“赤い瞳”で死者の魂を見ることのできる大学生、
斉藤八雲の活躍を描く待望の「脳内映像」ミステリー第2弾。


『心霊探偵 八雲 3』 闇の先にある光

読者の熱い要望に応え、「脳内映像ミステリー」待望のシリーズ化決定。
敵か味方か、両目の赤い男現る!
「飛び降り自殺を繰り返す女の霊を見た」という目撃者の依頼で
捜査に乗り出した八雲の前に現れた両目の赤い男! 
彼にも死者の魂が見えるのか? 
そのころ別の場所では、マンションの一室から女性が消える怪事件が発生していた……。


『心霊探偵 八雲 4』 守るべき想い

晴香が教育実習で訪れた小学校には、ある噂があった。
夜中、校庭で遊びまわり、やがて炎に包まれる少年の幽霊……。
噂を裏づけるように、逃亡中の殺人犯が左手首だけを残し、
骨まで完全に燃え尽きた状態で発見される。
それを可能にするのは7千度を超す高温のみ。犯人は神か魔物か? 
そして八雲に似た雰囲気を持つ少年との宿命的な出逢い。
「今度はあの人が死ぬよ!」と少年が指差した先は? 
超常現象「人体自然発火」の謎に八雲が挑む!


『心霊探偵 八雲 5』 つながる想い

15年前にある屋敷で起きた一家惨殺事件。
その容疑者が姿を現した。まもなく時効成立というのに何故?
容疑者を取り逃がした後藤、石井両刑事は事件解決の糸口を求め、
犯行現場で撮影されたというビデオを八雲に見せるが、
映像の中に「何か」を見た八雲は突然姿を消す。
さらには捜査中の後藤刑事までもが行方不明に。容疑者による拉致か?
迷走する謎解きの果てに浮上したのは、八雲の母親にまつわる過去だった。
残された晴香と石井がとった、大胆な行動とは!?


──とにかく、読み出すと止まらない。
すごく読み易いので一冊一冊があっと言う間で。
既刊分を手にしていたら…
きっとこの5巻までは一気読みだったかもしれない。ふふふ


  ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆


心霊探偵八雲 (6)
神永 学 / / 文芸社
ISBN : 4286000044

心霊探偵八雲―SECRET FILES絆
神永 学 / / 文芸社
ISBN : 4286000060

心霊探偵八雲 (7)
神永 学 / / 文芸社








この三巻(三冊)は特にイイ! 大好きですww
今までの集大成って色が濃くて。
どっぷり、しっかり全ての主要キャラに
気持ちが入り込みました。
その結果、全て号泣。涙もろいもので^^;
すっきりするほど泣かせていだたきました(笑)



『心霊探偵 八雲 6』 失意の果てに

前回の事件の被告人にして八雲の姉を名乗る女・七瀬美雪が
もう一件の殺人の予告をした。
被害者の名は「未解決特殊事件捜査室」の後藤、石井の両刑事にしか明かさないという。
拘置所へ向かった二人に明かされた名は、八雲の叔父であり住職の斉藤一心であった。
拘置所に収監されている美雪に一心が殺せるのか?
──しかし予告通りに一心は襲われ、犯行現場には美雪の指紋がついたナイフが……。
圧倒的人気に応えて、待望のシリーズ再開! 新展開の幕開けとなる新章突入!


『心霊探偵八雲 SECRET FILES 絆 』

八雲の生い立ちを知るために、一心のもとを訪れた晴香。
そこで語られた驚くべき八雲の少年時代。
自らの異能に独り苦悩し、一切の他者を受け容れない八雲と、
彼を救おうと正面から向き合う教師明美。
そんなある日、中学校を舞台に奇怪な事件が起こる。
絶望の闇の中から、やがて八雲は立ち上がる──。
「B-Quest」に連載され、魅力を堪えた少年八雲が大反響を呼んだ「外伝」と、
八雲・後藤コンビ第2の事件「亡霊の叫び -後藤編-」を収録。


『心霊探偵 八雲 7』 魂の行方

晴香が教育実習で出会った少年、真人から届いた一通の手紙。
楽しい毎日を送っているはずだったのだが、
綴られていたのは「助けてください」という悲痛な想い。
そして一枚の写真が同封されていた。
そこに写っているものを見た八雲は急いで行動に移す。
長野・戸隠へと向かう八雲、晴香、後藤の3人を待ち受ける今回の事件とは!? 



私の感想は、特筆しません。
内容紹介を読めば、しっかり蘇るので。
既読の方には、解ってもらえますよね~?!

「絆」ホントに良いの。再読したいくらい(笑)
早く8巻、出ないかしらぁ~。
Yちゃん、刊行したらまた貸してくださいね!(*_ _)人


 
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by merrygoround515 | 2008-05-15 16:06 | Book

『流星の絆』 東野圭吾

流星の絆
東野 圭吾 / / 講談社
ISBN : 4062145901
スコア選択: ★★★★




惨殺された両親の仇討ちを流星に誓いあった三兄妹。
「兄貴、妹は本気だよ。俺たちの仇の息子に惚れてるよ」
14年後―
彼らが仕掛けた復讐計画の最大の誤算は、妹の恋心だった。
(「BOOK」データベースより)


東野圭吾氏、2008年第一弾作品。
あまりの評判の良さから、ガマンができず…
買ってしまいました(苦笑)。

どっぷりしっかり、エンタメ系。
でもきっと読後は、いつもの(お得意の)
重くて、ダークな感じなんだろうな。
悲痛が残りそうだなぁ。
と、少し暗くなっていたのだが…。
蓋を開けて、びっくり。
氏にしては珍しく、全く悲痛さが残らない。
なんとも心温まる感動物語だった。

純粋に先の展開が気になる作品。
500ページ近い作品だが、あっという間に読了。
(3時間~3時間半くらいだったかなぁ)
東野氏の作品は、
この読み易さが本当に魅力的だ。
最初から最後まできっちり、楽しめるし、ね!

主人公たちの背景や登場人物の設定、
また物語の内容は、はっきり言って
決して珍しいものではなかった。
伏線も比較的分かり易いものが多い。
事件そのものの絶妙なひねり具合に比べると、
真相には、絶賛されるほどの驚きは、なかった。
実にオーソドックスなラストだ、とも言える。

でも! それがまた、新鮮。 
特に兄二人の、妹を想う気持ちが素敵。
行成さんなんて、恰好良過ぎるでしょ?!
いい男なんだなぁ。戸神行成。
このラストには、実に好感が持てた。

読後真っ先に感じたのは
「帯に書いてある内容紹介文って、ほぼ作品の全てなんだ(苦笑)」
でした。へへ;


殺された両親の仇討ちを流星のもと誓った兄妹は、
功一、泰輔、静奈。
事件当時、功一が小六、泰輔が小四、静奈が小一。
三人はその年齢で両親が殺害されたことを受け入れ、
施設に入り、それぞれ18歳までを過ごした。
そして事件から十四年後のある日、
泰輔が事件当夜目撃した男性との巡りあわせが訪れる。
功一が全身全霊で仕掛ける復讐計画。
警察をも駒に使う恐ろしいほどの緻密な計画。
そして、着々と計画は進んでいった。
作品紹介にあるように、静奈の恋心は
確かに功一の描く復讐計画には、邪魔です。
でも、でも、でも、
(詳しくはネタバレになってしまうので言えないが)
静奈がもたらした影響は、
事件を思わぬ方向へと導くの(笑)。
と、ここまでで。

忘れていたが、
この三人、復讐計画に入る前は、詐欺師だったのだ。
だからと言ってはなんだが、三人の役割分担しかり、
それぞれの洞察力は見事! 三人三様に完璧なのだ。
詐欺師の堂に入った様が、
応援したくなるほど、面白かった(笑)。
静奈は一流の美女に成長しているし。 ふふふ

復讐計画実行中に、
以前騙した相手の登場のさせ方がまた、絶妙。
偶然とか、ないかしら…。
出会っちゃったら面白いのになぁ~、と感じていたら
出てくるんだもん。  あはは。
本当に上手いですよね。

そう言えば、刑事に扮装して訪問する場面で、
ファンサービスがありました(笑)
刑事さんの名前…
「草薙」と「加賀」ですって!思わずニンマリ。
東野さん、楽しませてくれて、有難う! ∴∵ゞ(゚ε゚ )ブッ


本書全編を通して言えることですが、
終止一貫して無理や無駄があまりない。 
リアル感を持たせながらも、
やはり小説なんだ、と楽しませてくれる。

安心して作品に向ってくださって、結構!
購入して、損はない作品ですよ。 
東野氏、やはり天才だわ(笑)


2008年度「このミス」で五位以内には、入るんだろうな。


最後に…登場人物の
「2枚目というほどでもないが、上品な顔立ちの 戸神行成 28歳」
最高です(〃▽〃)
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by merrygoround515 | 2008-04-14 09:59 | Book

『MAZE』 恩田陸

MAZE (双葉文庫)
恩田 陸 / / 双葉社
ISBN : 4575509086
スコア選択: ★★★★






アジアの西の果て、白い荒野に立つ矩形の建物。
いったん中に入ると、
戻ってこない人間が数多くいると伝えられている。
その「人間消失のルール」とは?
謎を解き明かすためにやってきた4人の男たちは、
果たして真相を掴むことができるのか?
異国の迷宮を舞台に描かれる、幻想的な長編ミステリー!
(「BOOK」データベースより)



舞台設定、登場人物、背後関係、
現地での一週間という時間の流れ…
とにかく、上手い。 恩田ワールド満開だった。
導入部分から、神秘な古代ミステリィかと思いきや、
すーっと現代に遡り…
もしやファンタジィ?って展開も感じられるんだ。
そして、主人公によって、
謎解きが繰り広げられ、あっという間に夢中になった。

その雰囲気しかり、展開の適度な速さも実に魅力的。
謎がもたらす影響の濃さには、ただただ、びっくり。
ページを捲る手が、途中で止まらないんだもの。
正に、一読巻措く能わざる、だった。

この作品は、ラストに何かが起こるタイプではなく、
読中にこそ、醍醐味がある。
読んでいると次々謎解きに関連した状態が浮かび上がり、
知らぬ間に、物語の世界に入り込み、そして──
最後まで抜けられないのだ。

最初から最後まで面白い上に、
読み進む速度が変わらない作品も珍しい。

「存在しない場所」「あり得ない場所」といわれた白い建物。
その建物の歴史と不思議を、是非堪能してください。

しかし、「豆腐」とは上手いネーミングですね(笑)
イメージし易いし、親近感が持てる(笑)。
個人的に気になったのは、
恵弥と双子の妹の和見。欲を言えば、その姉たちにも興味がある。
何かの作品へ特別出演はないのだろうか。
恵弥と満だけでも、また会いたいなぁ。


読後、
読中のハラハラドキドキ&ワクワク感が
すーっと消え、全体にサラッとした感覚が残った。
その理由がすぐには解らなかったのだが、
一晩経ってみて、何となく解った(苦笑)。
どうやらストーリーそのものに無理があるからだね。
全く現実的ではない、からでしょう。
そこに、ラストの微妙な結末が加わって、
全体を軽い感じにしたのだと思う。

でも、恩田ワールドを堪能できる作品。
読んで損はない、よ。
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by merrygoround515 | 2008-04-07 13:19 | Book

『氷菓』 米澤穂信

氷菓 (角川スニーカー文庫)
米澤 穂信 / / 角川書店
ISBN : 4044271011
スコア選択: ★★★★




いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。
あるはずの文集をないと言い張る少年。
そして『氷菓』という題名の文集に秘められた三十三年前の真実―。
何事にも積極的には関わろうとしない“省エネ”少年・折木奉太郎は、
なりゆきで入部した古典部の仲間に依頼され、日常に潜む不思議な謎を
次々と解き明かしていくことに。
さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリ登場!
第五回角川学園小説大賞奨励賞受賞。
(「BOOK」データベースより)

好きですね。
米澤氏、四冊目となりましたが、
これまでのところ外れがない! \^○^/
本書、特に好きだなぁ。
多少無理があったり、キャラに頼りすぎた感はあるが、
全体的な観点から評価すると、いい!とてもいいのだ!(笑)

本書は、
高校を舞台にした、人の死なない日常系ミステリィ。
人が死なない分、謎解きに緻密さが求められるジャンルだが、
謎の提示の仕方から、解決するまでの運びの巧みさ、
高校での部活の描写、その殆どが見事だった。

舞台となるのは、神山高校の古典部。
この高校の文化祭は、地元では有名。\_(・ω・`*)ココ重要!
そんな訳で、それぞれの部の活動が、とても活発な高校だ。

主人公・折木奉太郎(新入生)が、同校OGの姉から指示を受け、
廃部寸前の「古典部」に入部するところから物語りは始まる。
「古典部」と古典部員を中心に、
様々な謎解きが散りばめられていた。

謎を解決するのは、もちろん主人公の折木奉太郎。
僅かな手がかりから、
持ち前の頭脳で解決を導き出す、安楽椅子探偵だ。
部員は、主人公の他に三人。
千反田える(ちたんだ)。
黒髪の美少女。成績優秀。名家のお嬢様だ。
奉太郎の親友の福部里志。 
手芸部にも所属。ひと言で言うなら、人間データベース。
そして、
奉太郎とは小・中学校と同じクラスだった、幼馴染み。
毒舌な図書委員、伊原魔耶花(漫画研究会とかけもち部員)。
以上、総勢四人。

でもって謎は、
地方の高校という舞台レベルにぴったりなスケール。
青春ミステリィとして、絶妙な趣です、ね。
部室に知らぬ間に閉じ込められた謎。
毎週金曜日になると、貸し出され、同日返却される謎。
そして、三十三年前にこの高校で起きた事件の謎。

また、主人公・奉太郎くんの省エネキャラがイイのだ!
「やらなくてもいいことなら、やらない。
       やらなければいけないことは手短に、だ」
このモットーは、拍手ものだね。
とは言っても…
いい若い者がこんなこと言っていいのか? アハハ
あと、ヒロイン・千反田えるちゃんのね、
好奇心爆発モードがまた可愛い。
彼女の「わたし、気になります」結構ツボでした(笑)
他の登場人物も青春していて、何気に微笑ましかった。

事件の真相を含んだラストは素晴らしい余韻を残してくれました。
「カンヤ祭」という学園祭の別名、
「氷菓」という周到なタイトル。
すぐには忘れられない作品になりました。

どうやら本書は「古典部」シリーズというらしい。
第二作 『愚者のエンドロール』   〆(・_・ )メモメモ
急いで購入しなきゃ! ε=ε=ε=ヘ(* - -)ノダッシュッ!!


※本来ならば、評価は⑤をつけたい作品なのです。
 ただ、三十三年前の事件の概要と、「氷菓」の意味、
 主人公より先に、閃いてしまいました(笑)
 評価⑤を、④にした、大きな理由です。 m(_ _)m
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by merrygoround515 | 2008-04-03 11:44 | Book
素晴らしい一日 (文春文庫)
平 安寿子 / / 文藝春秋
ISBN : 4167679310
スコア選択: ★★★★







平さん、初読です。
私と同じアン・タイラーファンということで、
以前から気にはなっていたのですが…。
とりあえず、受賞作から手を出してみた。

結構、好き嫌いに分かれる作品ではないだろうか。
私はどちらかというと、
好きな文体、心地よい雰囲気、だったが。
万人受けではない気がする。
とりあえず、今後も読み進んでいきたいと、思う。


内容は・・・
恋人に逃げられ、勤務先は倒産。
ドツボにはまった三十歳の幸恵は、
昔付き合った男に貸した金を取り立てるところから
人生を立て直そうと考えたが…(「素晴らしい一日」)。
卓抜なユーモア感覚が絶賛された
オール読物新人賞受賞作を含め、
憂きことばかりの人の世を、
もがきながら生きる人間像を軽やかに讃える傑作六編。
(「BOOK」データベースより)

著者が、あとがきで述べているように
本書は“大人のコメディー”だ。
確かに読中はなかなか幸せな気分になったし、
クスクス笑えた。
でも、読了後、本を閉じた途端に…
あまり内容が残らない感じ(苦笑)。

21世紀のお聖さんは、正に彼女ですね。
異論はありません。(^0^ヘュ-オッホホ♪

さて、次作に何を選んだらいいのか・・・
全く分からない。著者多作だし・・・
うむむ、どうしよう。 
「オススメ求む!」  m(_ _)m
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by merrygoround515 | 2008-04-02 08:27 | Book
夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
米澤 穂信 / / 東京創元社
ISBN : 4488451020
スコア選択: ★★★






小市民たるもの、日々を平穏に過ごす生活態度を獲得せんと希求し、
それを妨げる事々に対しては断固として回避の立場を取るべし。
賢しらに名探偵を気取るなどもってのほか。
諦念と儀礼的無関心を心の中で育んで、そしていつか掴むんだ、あの小市民の星を!
そんな高校二年生・小鳩君の、この夏の運命を左右するのは
“小佐内スイーツセレクション・夏”!? 待望のシリーズ第二弾。
(「BOOK」データベースより)


タイトルからも分かるように、
前作 『春期限定いちごタルト事件』 の続編。
今回は、
高校二年生になった小鳩くんと小佐内さんの、夏休みの事件。

のっけから今回はちょっと雰囲気が違いました、ね。
展開が早すぎる上に、あまり小市民ではないのだ。
テンポよく読めたのだが、夏休みの所為なのか、サラッとしていた。
「春」が魅力的な作品だった故、残念でならない。
それに、
今回の事件には、あまり魅力を感じなかった。

しかし・・・
何故二年生の夏休みなのだろう。
前作から一年以上も経過してしまっている。 
高校時代の一年って…もっと成長する時期ではないの?
それも一年生から二年生ですよ!
最も話題に富んだ時期ではないのか?
一年経過した今回の二人には、違和感がある。
それに、ラストもちょっとねぇ。
(キャラクタのファンには、受け入れられそうに無い、ね)
私は別にこのラストでも構いはしないが、
「春・夏・秋・冬」と四部作にするのであれば、
この「夏」はないな、と思う。
「春」で期待を持たせた、小佐内さんの過去や
小鳩君の武勇伝だとか、小出しに進めてくれればいいものを。

言いたいことを言ったが、
作品として嫌いな訳ではない。キャラも好きだし。
本書も読んでよかったと思っている(苦笑)。


さて、「秋」はいつ、刊行されるのかしらん。
公式HPを見てきたら、「秋」は今年刊行予定だそうだ。
タイトルは  『秋期限定マロングラッセ事件』 。
「夏」を払拭させてくれる作品であること、期待したい。
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by merrygoround515 | 2008-03-31 21:25 | Book
赤×ピンク―Sakuraba Kazuki Collection (角川文庫 さ 48-1)
桜庭 一樹 / / 角川書店
ISBN : 4044281025
スコア選択: ★★★



東京・六本木、廃校になった小学校で
毎夜繰り広げられる非合法ガールファイト、
集う奇妙な客たち、どこか壊れた、でも真摯で純な女の子たち。
体の痛みを心の筋肉に変えて、どこよりも高く跳び、
誰よりも速い拳を、何もかも粉砕する一撃を──
彷徨のはて、都会の異空間に迷い込んだ3人の女性たち、
そのサバイバルと成長と、恋を描いた、
最も挑発的でロマンティックな青春小説。
(「BOOK」データベースより)


旬の作家、桜庭さんの
初期の作品(ラノベ)が角川から文庫になった。
数冊読んで、それほど嫌いな作家ではないので(笑)
読むことにした。
「初期の傑作」という帯は、う~ん、大げさだけれども、
思っていたよりも「普通に読める」小説だった。

大人に成り切れていない彼女たちの生き様は
異空間のような雰囲気と相まって、とても切なかった。

物語のラストが一部でも救いであればいいな。
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by merrygoround515 | 2008-03-26 12:47 | Book