読書日記及び過去の読書         〆(・_・ )メモメモ


by merrygoround515

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水曜の朝、午前三時 (新潮文庫)
蓮見 圭一 / / 新潮社
ISBN : 410125141X
スコア選択: ★★★★





大阪万博が開催された1970年が舞台背景。
ストーリーは
一人の才女が、45歳で他界するまでの人生を綴ったもの。

悲しいのに、温かい。 稀有な恋愛小説。

主人公の直美さんは、現代女性の姿にぴったり。
ただ、時代(年代)が違うだけ。
彼女の精神…思考は正に “今”を生きる人でした。

背景とは裏腹に、斬新なメッセージが心地いい。
まるで現代を生きている女性の思考なのではないかと
感じる彼女の口から出る言葉が、また、いい。

本書には、ステキな言葉が溢れていました。

池上冬樹氏が解説の中で取り上げられた言葉の中に
私が付箋した言葉と同じものが一つ、ありました。

・・・運命についてです。   (以下本文より)

「運命というものは私たちが考えているよりも
 ずっと気まぐれなのです。
 昨日の怒りや哀しみが、明日には何物にも代え難い
 喜びに変わっているかもしれないし、事実、
 この人生はそうしたことの繰り返しなのです。」


メッセージ性の強い、数々のステキな言葉を残してくれた
直美さんの45年という短い人生に…
是非、私と一緒にエールを贈ってください。

そして、悔いのない人生を送れるように、生きていきましょう。

奥の深い恋愛物語を綴った、近年にない恋愛小説です。
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by merrygoround515 | 2007-07-19 10:24 | Book
葉桜の季節に君を想うということ
歌野 晶午 / / 文藝春秋
ISBN : 4167733013
スコア選択: ★★★★





『あまり詳しくはストーリーを紹介できない作品です。
とにかく読んで、騙されてください。
最後の一文に至るまで、
あなたはただひたすら驚き続けることになるでしょう。』(帯より)


なんて言ったらいいのか…
ええ、確かに驚きました。もう、絶句でした。
タイトルさえも、そういう意味なのか…と感服。
でも…
「わぁ、お上手!上手い!」と、褒めて終わってしまう。
決して物語の内容に関してでは、ない。

だから、「再読したくなる本です」と言われていることにも…
ある意味では納得できるが、若干の抵抗がある。

再び感動を経験したい!と思わせる作品や
もう一度、愛しの登場人物に逢いたい!と思わせる作品とは、
全く違う理由からの再読行為になる作品だもの。

本書の内容は、ハードボイルド。
だからなのか、さほど事件に深く興味が持てたわけではない。
ハラハラ&ドキドキの展開!事件に対する主人公の生き方に憧れ
「カッコイイ」と惚れ惚れする場面も多かった。
でも…このストーリーは、
やはり再読するほどのものでは、ないんじゃないかな。

なのに、大勢の人々が再読したくなるのは、何故なのか?
それは作者の伏線を発見したい気持ちや、背景の微妙な感じを
確認したい感が次第に強くなるからではないのかな。
最初に騙された経験を意識した上での再読だから、
楽しみ方は、初読とは全く異なる。
きっと、作者に再挑戦したくなる心情が働いて、(勝てないが)
また手にしたくなるんだね。


実は、文庫を購入し、再読した私。
2004年度、本書はミステリィの代表だった。
当時一読後、周りの評価とは裏腹に、冷めた反応だった私。
もちろん、すっかり&しっかり騙されましたよ(笑)
でも、歌野氏が上手いだけで、
物語の内容は特に素晴らしいとは、感じなかった。アハハ
そんな私が先日、とある理由から再読することにしたの。

歌野氏曰く
『ブードゥー・チャイルド』と『世界の終わり、あるいは始まり』と
『葉桜の季節に君を想うということ』で三部作になったのだ。
と、このミスのインタビュー記事で見た。
それらが、なぜ三部作になるのかは、
最後まで読み通した人にしか解けない謎、だそうです。
なので、今月中に、積ん読の下の方に埋もれている
『ブードゥー・チャイルド』を読むつもり。ワクワク♪
うむむ、私に謎が解けるのかしら? まっ読んでみます。


本書はドンデン返しが強烈です。映像化は100%不可能。
作者のこの作戦に騙されず読了した方は…
きっといないのでしょうね。
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by merrygoround515 | 2007-07-18 22:33 | Book
誘拐症候群 (双葉文庫)
貫井 徳郎 / / 双葉社
ISBN : 4575507792
スコア選択: ★★★★



三人のメンバーを率いる環敬吾の特殊工作チーム。
必殺仕置き人!
第二部になる本書は、インターネット社会を
裏舞台に事件が繰り広げられます。

今回は、托鉢僧の武藤隆が、のっけから主役を務めています。
序盤、環氏が出てこないので、アレ?と
少し淋しい気持ちになってしまった。

武藤くんが個人的に(チームとは無関係)
巻き込まれる事件は、誘拐事件。
それに平行して、環チームが請け負う事件が、
またまた連続した誘拐事件。
今回、武藤くんはチームには参加しません。
自身が係わった事件をチームとも離れ、
単独で捜査します。
托鉢僧の寡黙な姿とは違う、熱い男になっています。

武藤くんの追う事件は、本編の軸をずーと進み続けます。
メインのストーリーだと思い込んでしまうほど。
その実、裏側でチームの追う事件がバンバン展開されています。
重層的に語られていく様子から、
物語りの展開に複雑に絡み合いはじめ…興味津々!

簡単な内容は、
ある官庁に勤務する<ジーニアス>という一人の知能犯が
インターネットを巧みに操り、連続した誘拐事件を起こす。
この連続性は、世間をも騒がせます。
<ジーニアス>はHPを開設する若者を
ターゲットに小口誘拐を繰り返す。
正体不明のハッカーなのか?
その目的は?   その手口は?  

<ジーニアス>と環氏とが直接対決するわけでもないのに、
ハラハラさせられます。
<ジーニアス>の手口、すごいです。
(作者がすごいいのですが)
<ジーニアス>を追い詰める、環等のやり方がこれまた、すごい。
官庁に籍を置く、高~いプライドを持つ犯人を
足元から、何というか…
こう、エイヤーっと投げ飛ばす感じでやっつけるの。
楽しめます!爽快感たっぷりです。

チームの人間模様も、第一部同様、
具体的に描かれていて、いい感じ。
武藤くんの救い方♪にも環氏の人格が
はっきりと出ていて、私にはいい解決でした。
賛否両論あると思いますが。
二つの事件、二つのストーリーを存分に味わえます。
終盤の環vs武藤のバトルで、
人の死についても少し考えさせられました。

環派と断言する私をお嫌いになる方もいるかもしれないわ。


現代版必殺仕置き人!お薦めです。
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by merrygoround515 | 2007-07-18 22:23 | Book
失踪症候群 (双葉文庫)
貫井 徳郎 / / 双葉社
ISBN : 4575506362
スコア選択: ★★★★





シリーズ通しての主役は、
警視庁警務部人事二課に所属している、環敬吾。
彼が指揮をする特殊工作チームが、
特異な調査依頼に対し捜査を行い、犯人抹殺することが目的。
犯人抹殺ですよ。抹殺。面白そうでしょ♪

チームのメンバーは三人、
私立探偵の原田柾一郎&肉体労働者の倉持真栄
&托鉢僧の青年、武藤隆。

第一部の内容は、
失踪した人間(子供)の捜査依頼を受け、解決するまで。
人間が失踪したいとき、完全に姿を変えるのに、
手っ取り早いのが、戸籍の交換。
戸籍を全くの他人と交換
(一対一ではなく、複数)することにより、
身分保証が得られ、普通?の人生が送れるんですって。
人は根無し草では生きていけないってことですね。

記述によると、他人の戸籍を売買によって
使用すると、戸籍法違反として犯罪になるそうです。
ところが、仲介者をはさみ売買を両者が合意すると、
法では取締りがないそうです。
だから環・抹殺部隊による取締りになってしまうんですね。アハハ

失踪人の追跡調査の中、一人の若者が殺され、
ビミョーに話の展開が変わります。
読了後だから言えますが、
この展開は第二部・第三部へ底辺で繋がっています。

環氏の頭脳とチームのメンバーの活躍により、解決へ。
チームメンバーの人間模様も描かれていて、
読み応えは充分でした。

この第一部を読むと、必ず第二部 『誘拐症候群』 を欲します。(笑)
二冊は、まとめてご購入なり、借用なりされた方がよろしいと思います。
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by merrygoround515 | 2007-07-17 13:21 | Book

『考える短歌』 俵万智

考える短歌―作る手ほどき、読む技術 (新潮新書)
俵 万智 / / 新潮社
ISBN : 4106100835
スコア選択: ★★★★★








どうすれば気持ちを正確に伝えることができるのか。
短歌上達の秘訣は、優れた先人の作品に触れることと、
自作を徹底的に推敲吟味すること。
ちょっとした言葉遣いに注意するだけで、世界は飛躍的に広がる。
今を代表する歌人・俵万智が、
読者からの投稿を元に「こうすればもっと良くなる」を添削指導。
この実践編にプラスし、先達の作品鑑賞の面からも、
表現の可能性を追究する。
短歌だけに留まらない、俵版「文章読本」。

我が愛しの俵万智さんです。
万智ちゃんは、
添削の天才というか…
元歌があれば、その原石を磨く技術は、すごいのです!


早速、本書の素晴らしさを(笑)

・「も」があったら疑ってみよう。
・句切れを入れてみよう。
・思いきって構造改革をしよう。
・動詞が4つ以上あったら考えよう。
・体言止めは1つだけにしよう。
・副詞には頼らないでおこう。
・数字を効果的に使おう。
・比喩に統一感を持たせよう。
・現在形を活用しよう。
・あいまいな「の」に気をつけよう。
・初句を印象的にしよう。
・色彩をとりいれてみよう。
・固有名詞を活用しよう。
・主観的な形容詞は避けよう。
・会話体を活用しよう。


とても分かりやすい上に、万智さんの人間性をたっぷり感じられました。
作品が・・・オリジナルではないことが、若干不満だけど、ね。
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by merrygoround515 | 2007-07-06 11:52 | Book
ηなのに夢のよう
森 博嗣 / / 講談社
スコア選択: ★★★





昨年の話。
いきなりGシリーズから入った知人から、
怒涛如く叱責を受けたわ。

そりゃそうよね…
森氏デビューがGシリーズでは。
森ファンには、なれない。

S&Mをお勧めして、必死で説き伏せ…
なんとか治めていただいたが。
Gまでの道のりは長いわね。 フフフ


はっきり言って、ファン以外には、
全く受け入れられないシリーズと言えるわ。 
一話で完結していないし。 アハハ
森先生ったら、自己満足のため?
それとも惰性で?
何か意図するところは…
あるのだろうが。
残念ながらはっきりとしたモノが…
私にはまだ、見えません。(*ノД`*)

でも、このシリーズも本書まできて、やっと!
変化がありましたね。
ちょっとだけ面白くなったわ。(苦笑)
今後少しは期待してもイイのかな?

個人的には、トーマ。 泣けたわ;;

次作の萌ちゃんの環境の変化に期待大。
ってことで。

満足度…まけにまけて、3つ♪


2007.3月読了
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by merrygoround515 | 2007-07-03 09:11 | Book