読書日記及び過去の読書         〆(・_・ )メモメモ


by merrygoround515

タグ:作家名別  た行 ( 7 ) タグの人気記事

素晴らしい一日 (文春文庫)
平 安寿子 / / 文藝春秋
ISBN : 4167679310
スコア選択: ★★★★







平さん、初読です。
私と同じアン・タイラーファンということで、
以前から気にはなっていたのですが…。
とりあえず、受賞作から手を出してみた。

結構、好き嫌いに分かれる作品ではないだろうか。
私はどちらかというと、
好きな文体、心地よい雰囲気、だったが。
万人受けではない気がする。
とりあえず、今後も読み進んでいきたいと、思う。


内容は・・・
恋人に逃げられ、勤務先は倒産。
ドツボにはまった三十歳の幸恵は、
昔付き合った男に貸した金を取り立てるところから
人生を立て直そうと考えたが…(「素晴らしい一日」)。
卓抜なユーモア感覚が絶賛された
オール読物新人賞受賞作を含め、
憂きことばかりの人の世を、
もがきながら生きる人間像を軽やかに讃える傑作六編。
(「BOOK」データベースより)

著者が、あとがきで述べているように
本書は“大人のコメディー”だ。
確かに読中はなかなか幸せな気分になったし、
クスクス笑えた。
でも、読了後、本を閉じた途端に…
あまり内容が残らない感じ(苦笑)。

21世紀のお聖さんは、正に彼女ですね。
異論はありません。(^0^ヘュ-オッホホ♪

さて、次作に何を選んだらいいのか・・・
全く分からない。著者多作だし・・・
うむむ、どうしよう。 
「オススメ求む!」  m(_ _)m
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by merrygoround515 | 2008-04-02 08:27 | Book
13階段 (講談社文庫)
高野 和明 / / 講談社
ISBN : 406274838X
スコア選択: ★★★★





元服役囚と刑務所の刑務官の関係は斬新。設定(記憶消失)にちょっと減点要素があるが、完成度は高いのでは。切ない…。
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by merrygoround515 | 2008-02-01 11:18 | 一行review
QED―百人一首の呪 (講談社ノベルス)
高田 崇史 / / 講談社
ISBN : 4061820443
スコア選択: ★★★







ずっと気になっていたこのシリーズ。
やっと一作目を読むことができた(笑)。
いやはや驚いたことに、
NOVELSの解説は、愛する北村薫氏ではないか!
文庫化されているが、
NOVELSを積読しておいて本当によかった。 アハハ
本書は、第9回メフィスト賞受賞作。


希代の天才・藤原定家が残した百人一首。
その一枚を握りしめて、会社社長は惨殺された。
残された札はダイイング・メッセージなのか?
関係者のアリバイは証明され、事件は不可能犯罪の様相を呈す。
だが、百人一首に封印された華麗なる謎が解けたとき、
事件は、戦慄の真相を地上に現す!  メフィスト賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
                           


テーマは 「諸法無我」
殺人事件にからめて、(絡まっては、いないかな?)
とにかく百人一首に隠された謎をといていく物語。 
う~ん、ひと言で言うならば、ただそれだけ。

あるルールに沿って、
百人一首を曼荼羅図のように並べていくと、
怨霊にぶちあたるという結果が、実に面白い。
日本の歴史の裏に流れる怨霊という題材、
予想外に私のツボにはまった。

百人一首は大好きだ。
だが、歴史背景を考えたことは、一度も無かった。
これほどまでに奥が深いものだったとは。 
圧巻。(百人一首にね) 
次々と語られる歌の背景や、作者や定家との繋がりがまた凄い。
作中の暗号ネタは、百人一首暗号研究者、
織田正吉著『絢爛たる暗号―百人一首の謎を解く』の
引き写しばかりらしいが、
配列については、高田氏の見解。  上手いですね。
でもちょっと、冗長すぎる。 
私の低い知能では、この長い薀蓄を一読で理解することは無理;;
でも、楽しむことは出来た。  

殺人事件も、ちゃんと明らかになるのだが…
ちょっと無理があるかな?  とも感じた。
ミステリィとしては、ううむ…  大したことない。
(言っちゃった;;)
無くてもいいのでは? とまで感じたもの。
でも、百人一首の謎がメインなのだろうから、よしとしよう。  
登場人物の個性も、いたって典型的。突飛さも何もなかったが…
まぁ、許容範囲ってことにしておこう。  アハハ 

なんか、偉そうな感想になってしまったが、
決して面白くなかったわけでも、嫌いなわけでもない。
薀蓄を楽しませながら読ませるところ、魅力的ですね。
それに私、主人公の桑原崇くん、好みなんです(笑)

このシリーズ、13~14冊刊行されているみたい。
ちょっと追うのが楽しみかも。

歴史を紐解く感じの物語、興味津々だわ。
それにどうやら、このシリーズで起こる殺人事件は、
付足しみたいなものらしいじゃない?!   ふふふ

殺人事件はおまけで、薀蓄話を楽しむシリーズなんて…
あまり聞かないかも。
「薀蓄シリーズ」 
疲れそうだけど、ゆっくり読んで行こうと思います!

でもこれ、刊行順に読まなければいけないのかな?
シリーズ三作目が、ホームズネタらしいので、
『ベイカー街の問題』 を読んでみたいんだけど・・・
ダメなのかな?



※著者公認ファンサイトで目にしたのですが、
  目次の上から五文字目を、右から読むと二度楽しめるんですって♡
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by merrygoround515 | 2007-12-16 10:24 | Book
檸檬のころ (幻冬舎文庫 と 8-2)
豊島 ミホ / / 幻冬舎
ISBN : 4344409221
スコア選択: ★★★





書店に行くだびに、気になっていた。
映画化(最近この言葉に釣られまくっているなぁ~)されたということで(笑)
思い切って手に取りました。  豊島さん作品、お初です。 


東北の田舎町。コンビニの一軒もない、とある県立高校が舞台。
一話ごとに主人公が代わり、物語は一人称で進みます。
主人公は女性だけでなく、男性も登場(担任の先生も登場)。
連作短編集の特性を生かした作品。とても、上手な繋げ方です。
全7編収録。

作中の田舎町では、事件も事故すら起きません。
ただ、淡々と流れている日常が描かれていました。
あまりに平凡で、なだらかなので…
読後、物語の内容が消えてしまいそう…。
つまらないわけでは、ないのに。 
今一つ、物足りない感じが残るの。
それに、一見平易な文章で綴られている作品なのに、何故だろう?
登場人物たちから、あまり幸せな感じを受けなかった。
決して不幸でも、悲しい物語でもないのに。 
感情移入が出来なかったこと、物足りなさの要因かもしれない。

ううむ、実に不思議な作品だ。


「タンポポのわたげみたいだね」
「金子商店の夏」
「ルパンとレモン」
「ジュリエット・スター」
「ラブソング」
「担任稼業」
「雪の降る町、春に散る花」


何だろう、作品を楽しむというより・・・
むしろ、自分自身を振り返りたくなって、おセンチになれる。
読むものを、懐かしい気持ちでいっぱいにしてくれる…
懐古趣味などないのに…
何故だろう? 気付くと若かりし頃の自分が目の前にいるの。
何とも、稀有な作品ですね。

高校時代の思い出は、既に遥か彼方にあるのだが
本書を読了後は、懐かしく、ちょっと色褪せた出来事が
自然に浮かんでは、消えていきました。


純粋な恋愛や進学に悩んだ高校時代、誰もが経験してきた日常、
こんな風に一つの作品に仕上がってしまうのですね。
豊島さん、是非、他の作品も読んでみたいな。


個人的には 「担任稼業」 好きなんです。 アハハ
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by merrygoround515 | 2007-11-27 12:29 | Book
包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)
天童 荒太 / / 筑摩書房
ISBN : 4480687319
スコア選択: ★★★★





刊行当時、話題に上っていたことは知っていた。単行本ではなく新書ということも。
しかし、「包帯クラブ」 という奇妙なタイトルに、微塵も魅力を感じなかった。
著者の名作、 『永遠の仔』 や 『家族狩り』 は既読だったが・・・
「包帯クラブ」 には、はっきり言って 「???」 パスだな。 と判断してしまった。

今年、映画化されることを知り、ええっ?面白いの?と、慌ててしまった。
一応、確認のためと、あまり期待はせずに読んでみた。

どっぷり感情移入。 共感しまくり。 ポロポロ、ポロポロ、涙が流れる。
際立つキャラだらけの作品に、読後真っ先に
「面白い・・・ おお!配役は?誰が誰だ???」と、 食い入るように表紙を確認した、
何ともマヌケな人間です。 m(_ _)m


物語は、映画も公開されたことだし、存じている人ばかりだろうと思う。
以下、筑摩書房の紹介文より。
関東のはずれ、とある町に暮らす高校生たち。
なんてことない毎日だけど、どこかで少しずつ傷ついている…。
ある日ふと、傷ついた場所に包帯を巻いてみたら、気持ちがすっと楽になった。
それが「包帯クラブ」のはじまりだった──。
天童荒太が「いまこれを書かなくては」という思いに後押しされ、
7年ぶりに書き下ろした、小さいけれど大きな物語。

登場人物は皆、極々普通の高校生なのに、
傍からは予想も付かない悩みを抱え、傷付いていた。
思春期ならではの悩みとも取れるが、一歩間違えば犯罪級の傷もある。
一人一人が無事乗り越え、やがて大人へと成長してく過程が、見事だった。

間違ってはいけないのは、この物語には「現在と過去」が存在していること。
主人公「ワラ」は高2の女子高生として登場するが、
実際は(現在)既に大人になっており、海外でのNPO活動に参加しているのだ。
彼女がNPOに参加することになったきっかけを振り返り、Webに投稿した文章!
と、いうのが物語のベースにあり、一つのスタンスにもなっている。
幕間には、Webの管理人ほか、「包帯クラブ」 のメンバー達による投稿記事という、
サブエピソードが組み込まれ、なかなか面白い構成になっていた。
ラストでは、思わず吹き出してしまったほどだ。  それもニヤニヤしながらね。


「包帯」という「痛み」のメタファーとして利用されるであろうオブジェを
「癒し」のオブジェとして利用する。   たかが包帯、されど包帯だ。
読後、不思議なことに、包帯を愛おしく感じる作品だ。


映画は多分、観ることはないと思う。 (レンタルになってもね)
でも、珍しく、ちょっと気になる作品ではある(笑)。
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by merrygoround515 | 2007-11-22 09:38 | Book

『考える短歌』 俵万智

考える短歌―作る手ほどき、読む技術 (新潮新書)
俵 万智 / / 新潮社
ISBN : 4106100835
スコア選択: ★★★★★








どうすれば気持ちを正確に伝えることができるのか。
短歌上達の秘訣は、優れた先人の作品に触れることと、
自作を徹底的に推敲吟味すること。
ちょっとした言葉遣いに注意するだけで、世界は飛躍的に広がる。
今を代表する歌人・俵万智が、
読者からの投稿を元に「こうすればもっと良くなる」を添削指導。
この実践編にプラスし、先達の作品鑑賞の面からも、
表現の可能性を追究する。
短歌だけに留まらない、俵版「文章読本」。

我が愛しの俵万智さんです。
万智ちゃんは、
添削の天才というか…
元歌があれば、その原石を磨く技術は、すごいのです!


早速、本書の素晴らしさを(笑)

・「も」があったら疑ってみよう。
・句切れを入れてみよう。
・思いきって構造改革をしよう。
・動詞が4つ以上あったら考えよう。
・体言止めは1つだけにしよう。
・副詞には頼らないでおこう。
・数字を効果的に使おう。
・比喩に統一感を持たせよう。
・現在形を活用しよう。
・あいまいな「の」に気をつけよう。
・初句を印象的にしよう。
・色彩をとりいれてみよう。
・固有名詞を活用しよう。
・主観的な形容詞は避けよう。
・会話体を活用しよう。


とても分かりやすい上に、万智さんの人間性をたっぷり感じられました。
作品が・・・オリジナルではないことが、若干不満だけど、ね。
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by merrygoround515 | 2007-07-06 11:52 | Book
ワセダ三畳青春記
高野 秀行 / / 集英社
スコア選択: ★★★★





何て言っていいのか。すごい。
早稲田大学の学生貧乏話って、原田宗典氏だったのだが・・・。
上には上? はっきり言って、原田氏・・・完敗だ。

高野氏、かなりやばい・・・。
無鉄砲者というか、そうですね、変人であって、凄い人?かな。
この作品が自伝的 「小説」っていうんですから。 さぁ大変!

本書は・・・
「酒飲み書店員さんたちが強引にオススメする1冊」 なんだって。
この、酒飲み書店員とは、
本と酒をこよなく愛す千葉近辺の書店員&出版社の集まり。
第一回コンペにより最多得票を獲得したのが本書です。(帯より) 
それだけでも一読の価値ありそうじゃない? ハハハ

まずは作風、
一言で言うと、椎名誠氏の『哀愁の町に霧が降るのだ』(新潮文庫)みたいだ。
雰囲気しかり、ガーッと読ませる文体が、とてもよく似ている。
魅力的で個性的な文章。
読み出したら、もうあっという間!気付けば、読了だった。
読ませ方も酷似しているかな。
まぁ、私が椎名氏のファンだというこもあるかもしれないけど。
『哀愁の・・・』と、似た感を得た人は、多いらしいので、概ね間違いではないね。


内容を可能な限り・・・。
タイトル通り早稲田大学へ徒歩5分圏に建立する、
「野々村荘」での著者の体験記。
一階は、三畳間が二部屋に、四畳半が一部屋。
二階が、三畳間三部屋に四畳半が一部屋の木造アパートでの生活記録。
追記として、トイレ及び炊事場は共同。もちろん風呂無し。
ここの住人が、著者を含めて奇人変人。
まぁ、凄い思考回路と訳の分からんモットーを翳してて。
笑いが止まらない。   
個性派揃い!入れ替わりもありますが、新旧共々皆、凄い。(笑)
高野氏は、三畳一間、家賃月1万2千円の生活を11年続けました。とさ!

住人例、このアパートを高野氏に紹介した、
一階の住人で後輩の、長野県出身イシカワ氏。
あっ彼、カーリーヘアー。(後にポニーテール) 
で、高野氏はレゲエ風アフロヘア。(当時)
40代で司法浪人中の安部ケンゾウ氏。
(特殊な倫理に基づいた正義感が強い。常軌を逸した方)
守銭奴とよばれる新潟出身の50代の松村氏。(ケチの粋を超えた方)
他には、テンヤ君、ケガワ君・・・・と、ツワモノ揃い。

物語? は、高野氏がここで生活した11年の流れを記しているが、
読後は11年の歳月を感じなかった。 5年くらいの早さだったかな。
早稲田を7年で卒業しても、なお「野々村荘」で暮すわけだが、
人間一度馴染んだ環境からは、
そうそう簡単には、抜け出せないものなんだな~と感じた。

忘れていたが、この高野氏が在籍するのは、早稲田の探検部。
探検とは、
国内の山登り、ラフティング、ケイビング、フリークライミングといった
アウトドア的な活動から、
アマゾン河の筏下りやサハラ砂漠のバイク横断 e.t.c.
とにかく、好奇心の赴くまま行っている(少々オタク気もある)部のこと。

この、部活の活動内容もめっちゃ面白い!例えば、人体実験。
三畳一間に四人が集まり・・・   こ
こは、声出して笑うこと間違いない。要注意!
笑いたければ・・読んでください。
でもやっぱり、部活動より「野々村荘」が最高!
生活環境を取り巻く事件も、高野氏はもちろんのこと、
外部の人をも巻き込んだチン事件も、信じがたいほど、面白い。
でもなぜか有りがちで、分かる気がしてしまう・・・。

一番のお気に入りは、大家さん♪
70代のおばちゃんなのだが、凄い。
人がいいのに、きっちりしていて。とても優しいのに、厳しくもあり。
アイドル性もバッチリ!
エピソードとして、高野氏の後輩の学生と卓球対決があるのだ!
すごいよ~!読んでね。
大家さんの出番はたくさんある。
きっとその箇所は、全部気に入ってもらえるはずだ。

後半、恋人?のような女性が現われ、
なんと高野氏は・・・・
「野々村コンプレックス」 に陥ります。
この 「ノノコン」 面白っ~~~ぉ! 読んでね。
要するに、「彼女が部屋に合わない」んだと。  アホかー?

でも、ついに? 高野氏を『粋』だと断言する女性が身近に現われ・・・。
高野氏の、決意がまたいい。     読んでね。
散々笑っていたのに、最後に来て、不覚にも涙してしまった。

爽快感!たっぷり味わえます。
面白おかしくて、ちょっと切ないのが、またいい。
自身の青春時代とリンクさせても、楽しめる。
でもまぁ、バブルの全盛期の90年代初めに、
こんなに貧乏な人たちって、私の周りには居なかったけど・・・。(笑)

空いた時間にちょこっと、どうぞ。
声を出して笑うのを、抑える自身があれば、場所は選ばなくてもいいかも。
くすっ!くすっ!のテンコ盛り♪ 
フフフ~♪が主でしたからね。何処でも大丈夫かな?


この「野々村荘」のステキな大家さんが詠んだ句を、記します。(本文より)

「探検部雄々しき若人こたつに入り   からみ餅にて未来を語る」

「ドンマイと励まされつつなにくそと  力みすぎてのオーバーホルト」

「試合後の興奮さめぬ後の宴  戦果語りてつくることなし」
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by merrygoround515 | 2007-03-05 13:47 | Book